職人紹介
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 岩谷堂箪笥は約800年前、中世日本の中心的都市として栄えた平泉にほど近い岩谷堂で生まれた。日本列島の東北地方に位置する平泉には当時、優秀な木工、漆工、金工職人らが京都から集められており、これらの工芸職人らが岩谷堂箪笥の原型を育んだのである。
 こうした黎明期を経て、岩谷堂箪笥が現在のスタイルを確立したのが18世紀後半のこと。産業振興を図る岩谷堂領主が、豊富な木材資源と工芸技術を活かせる箪笥製作を奨励したことが発端となり、進化を遂げた。
 岩谷堂に拠点を置く藤里木工は、この伝統の上にあり、最も工芸的価値の高い岩谷堂箪笥を製作する工房として国内外に広く知られている存在だ。岩谷堂箪笥の製作は「木地加工」「漆塗」「彫金」と三つの工程に別れ、通常それぞれのスペシャリストが分業で行うが、藤里木工では全行程を一貫して自社で製作する。
 工房の職人ひとりひとりが各工程に深く精通することで、より工芸的価値の優れた箪笥の製作が可能になるからだ。こうした製作スタイルは藤里木工の創始者である及川孝一のポリシーでもある。
 及川孝一は「木地加工」「漆塗」「彫金」とすべての工程において卓越した技術を持つ匠である。彼は「隠し蟻継ぎ」と呼ばれる難易度の高い継ぎ手を岩谷堂箪笥製作に導入し、それを伝統技法として確立するなど岩谷堂箪笥の進化に大きく貢献してきた。
「伝統を受け継ぐということは、職人が持てる技と知恵を駆使し、これまで以上に優れたものを作ることだと思います。そして難しい技術が必要とされればされるほど楽しいのです」と語る彼は、これまでに、伝統工芸士、卓越技能士、黄綬褒章匠を受賞。「現代の名工」として確固たる地位を築いている。
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プロフィール
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Oikawa Koichi
及川 孝一
1937 岩手県奥州市生まれ
1953 藤里中学校卒業後、東京の指物師檜利光氏、
彫刻家中野桂樹師に師事
1961 藤里木工所を設立
1978 第2会全国伝統工芸品展に出展。 優秀賞受賞
1983 フランクフルトメッセに初出展
1994 「匠の森 藤里木工」落成、移転
1995
伝統工芸士認定
1998 卓越技能者労働大臣表彰受賞
2000 黄綬褒章受章
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Oikawa Yu
及川 雄
1962 岩手県奥州市生まれ
1994 伝統工芸士認定
2000 全国技能グランプリ家具部門 金賞受賞
Oikawa Go
及川 豪
1964 岩手県奥州市生まれ
1991 全国総合技能展労働大臣賞佳作
2004 伝統工芸士認定
Kiyotoshi Takahashi
高橋 清利
1964 岩手県奥州市生まれ
2004 伝統工芸士認定
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