マッハのひとりごと

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1999 7月

 二十一世紀に向けて

 はじめに、司馬遼太郎さんの「二十一世紀に生きる君たちへ」より。

 昔も今も、また未来においても変わらないことがある。そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動植物、さらに微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているということである。自然こそ不変の価値なのである。

 君たち。君たちはつねに晴れ上がった空のように、たかだかとした心を持たねばならない。同時に、ずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない。
 私は、君たちの心の中の最も美しいものを見つづけながら、以上のことを書いた。書き終わって、君たちの未来が、真夏の太陽のようにかがやいているように感じた。

 (大阪書籍版、六年生向け「小学国語」より一部抜粋)

 二十一世紀にはさまざまなものが発達していくことでしょう。
 しかし、今われわれがやらなければならないことは、これまで人間がやってきたこと、作ってきたもののうち何が本当に大切なものなのかを見極めることです。自然を畏れ敬ってきた時代から、わずか数十年足らずで変貌してしまった今の社会や環境がいったいどうなってしまったのか正確に把握し、二十一世紀に生きる人たちにその基準と道標を示す必要があると思います。
 次の時代を担う頼もしい若者が世の中で活躍し始めている中、われわれの役割はその人たちに「つなぐこと」ではないかと思っています。(宇多田ヒカル、高橋由伸、乙武洋匡など、きっと、身近なところにもたくさんいることでしょう。)

 われわれ人間は、自然によって生かされていることを改めて知る必要があると思います。

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1999 5月

 ハワイの素晴しい物々交換文化「アフプア」

 皆さんは昔(西暦400年から1700年付近)ハワイにあった「アフプア」という物々交換の文化をご存じですか。ぼくは、ある本の一節で知りました(徳間書店発行「日本はこれから良くなる」)。

 ハワイは中心に山があり山裾が平地になって海に開けています。当時、島は紡錘型に分かれていて上から下まで各々の集落単位になっていたそうです。紡錘型なので狩猟、農業、漁業などさまざまな集落に分かれていました。そこでおよそ1週間毎にみんなが集まって物々交換をします。
 船が転覆して漁師が死んでしまったとします。そこの家族が困っているということになると、途端に野菜、くだものの数が増えるのです。すなわち、不幸が起こったときはわずかなものをたくさんのものと交換できるのです。収穫の多いときにたくさんお金が入ってくるかといったら、必ずしもそうではありません。たくさん作ろうが少なかろうが、自分の生活を満たす分しか必要ない、それで満足していたというのです。
 この文化は「自然という不変なもの」を基準とし、さらに「愛」を尺度としていましたので、みんなが満足する結果をもたらしていました。本物のルールで営まれていた文化の一つといえるでしょう。

 現在行き詰まっている資本主義システムのなかで、自由ルールのもとに誤ったものを基準としてきたことについては、自然の法則、宇宙の法則から反作用としてなにか問題がもちかかっているように思われます。
 もっともっと自然、地球そして宇宙のことを理解することに努力し、もっとゆっくりと、もっと長いスパンで物事に取り組んでゆきたいものです。

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